アダルトチルドレンの症状、問題の生き辛さからの回復のプロセスにおいて、そのスタ-トは何でしょうか。
それは、気づくということ。気づきです。
アダルトチルドレンは機能不全家族の影響により様々な生き辛さを抱えています。
まず、この生き辛さに気づくことが第一です。
気づきが回復への第一歩であるならば、気づきが早ければ、早いほど良いことは言うまでもありません。
では、人はいつ、生き辛さに気がつくのでしょうか。
また、生き辛さとはどのようなものを指すのでしょうか。
カウンセリングを通して多い相談理由の1つに人間関係、対人関係の悩みがあります。
人間関係、対人関係の生き辛さの原因は、親子関係で学んだ、機能不全家族のなか生き残るための方法、スキルを社会生活でも行うことによって、健全な人間関係を築くうえで機能せず、障害になることから気づく場合が多いようです。
例えば子供時は親に褒めてもらおうと常に親の視線や気持ちを優先していた子供は、大人になってからも、職場の上司や周囲の歓心を買おう、良い評価を得たい気持ちが先走り、常に他者の視線を意識して過剰に張り切りすぎて疲れたりして、日々ストレスを感じてしまいます。
子供時に過剰に親に認めてもらおう、褒めてもらい自己の存在を感じようとした機能不全のパタ-ンを、大人になってし続けることは、人間関係、社会適応の不適応を招いてしまうのです。
逆に考えると機能不全家族における生き残るための不健全なパタ-ンを身につけていたとしても、人とかかわらなければあまり弊害も出ず、生き辛さじたいも気づかないことが多いのです。(このことは次回私の例を通して詳細を書きます)
例えば家庭では自分を守るために無口な若者がいたとしても、社会で話しをする必要がなければ、無口はまったく問題ないのです。また、何事も神経質なほど完璧な人がいたとしても、1人で完璧さを発揮しているうちは職人気質であり評価さえされることもあります。しかし、人間関係において完璧さを発揮すると、自分の完璧癖を他者に押し付けたり、完璧を追求するあまり仕事が遅く他者の評価が下がったりと生き辛さが発生するのです。
また、社会不安障害の場合は人からどう思われているか、視線や評価を過剰に気にします。これも周囲に誰もいなければ問題は起こらないのです。
学校、会社、恋愛、夫婦、主婦仲間等、人と一緒に居ること、人間関係を築くこと、親密さを形成することの不適応からくる、不安、恐怖、緊張感、ストレスが気づきの第一となる場合は多々あるのです。
また、人間関係を築く過程以外には、他者との比較から気づく場合もあります。
それは、自分と比べて他者はどうして楽しそうにしているのだろう、自分はどうして、こんなに閉塞感を持っているのだろう。あの人は友達が多いのに自分はなぜ友達が少ないのだろう。生きていても楽しくない等。
他者と自分を比較して、自分は何か周りと違うという違和感から、気づきが始まる場合もあります。
これも、他者が存在して比較して、始めて自分自身を振り返り疑問を持ち、生き辛さを感じ、考え始めるのです。
そして、これらの気づきが自分の家族関係、子供時を振り返るきっかけとなります。
子供時は誰もが家族が中心であり家族の機能不全にはまったく疑問を持ちません。それは、比較対象がないからです。(但しあまりにも子供時に子供には不釣合いな役割、責任を背負わされ、過剰な抑圧をされている場合は、成長につれ家族への嫌悪感から、家族に対する疑問を持ち始める場合もあります)
年を重ねるにつれ、徐々に他の家族のことの話しを伺うにつれ、自身の家族の異常さに気づいていくのです。
そして、生き辛さの気づきより、自分の抱えている問題も徐々に明からになります。
なぜ、今、自分は生き辛いのであろうか。
アダルトチルドレンの問題、症状からの回復へのスタ-トは、まずは、気づくことです。
アダルトチルドレンの生き辛さからの回復へは、自分の生き辛さに気づくことなのです。