生き辛さの原因 機能不全家族の影響

アダルトチルドレンの生き辛さの原因を4つ見ていきたいと思います。

自己信頼感の欠如

アダルトチルドレンの問題として、自分に対する自信のなさがあります。
これは自分が自分を信じることが出来ない自己信頼感の欠如です。
また、言葉を変えると自分が自分を認められない問題でもあり自己の喪失を意味します。

さて、私は自己信頼感は人が生きるうえでも最も大切なものであると思っています。 自己信頼感とは自分を信頼して信じて「やれば出来る」「何とかかなる」等前向きな姿勢で物事にチャレンジをして人生を開いていく力です。

では、なぜアダルトチルドレンは生きるうえで大切な、自己信頼感を獲得出来なかったのでしょうか。
まず、自己信頼感獲得の前提は幼児、小さい子供の頃に、自分は自分でOK、生まれてきて良かった、自分は周りに愛されている、存在してOK、の感覚を持つことが必要です。そして、これらは親よりの無条件の愛によって得られるものです。
しかし、小さい子供の頃より機能不全家族の様々な問題を抱えていますと、子供は親から自分が愛してもらえない、認めてもらえないのは自分がダメな子だからと勝手に思ってしまいます。
なぜなら子供の思考は2極しかないからです。
自分に対してOKかNOしかないです。
したがって親が自分を否定したり、望まない様々な態度をとるのは自分がNOであるから、ダメな子であるからと、自分に問題があるからと思い込んでしまうのです。
自分をそのように認識しますと、当然子供は自分に対する自信を失くしてしまいます。
自己信頼感が欠如してしまうのです。

また、自己信頼感欠如の問題に関しては感情抑圧の問題も大きく関係していると思います。機能不全家族の問題より様々な心の傷を受けると、小さい子供はそれに耐えるしかなく、自分の本当の気持ちである怒りや悲しみの感情を感じること、またはその感情の表現を抑えて耐え続けます。
または、過酷な家庭環境を生き延びるために感情の抑圧が必要であったのかもしれません。

ある感情を抑圧するということは、他の感情も抑圧することにつながります。
怒り、悲しみのネガティブな感情を抑圧することは、喜び、楽しみの感情の抑圧にも通じるのです。
感情の抑圧の反対の語は感情の開放です。
感情の開放は生の喜びであり、自己の発揮でもあるのです。
反対に感情を抑圧するということは生の喜びを感じることが出来ず、自己の発揮も出来ないのです。
そして、自己を発揮することからも自己信頼感は獲得出来ますので、小さい頃から感情を抑圧するということは、この点においても自己信頼感を獲得出来ないのです。

他者の視線や評価を気にする問題 社会性欠如の問題

小さい頃に自己信頼感を獲得出来ず、感情を抑圧してしまった子供はどのように成長するのでしょうか。
小さい子供(幼児)も成長するにつれ、学校や社会とのかかわりが必然的に生じてきます。
社会で生活するうえで、自分に対する自信がない、自分に自分がOKを出せないと常に他者の評価ばかり気にするようになります。
親から十分に愛されず、認めてもらえなかった子供は自分で自分が認められず、否定されて傷つく恐れや、他者に認められたいあまり他者の視線や評価ばかり意識するようになるのです。

また頑張って他者から評価され褒められても、低い自己価値のためそれを受取ることが難しくなっているのです。
これは褒められることに慣れていないことも原因かもしれません。
更には他者の評価、視線を気にし過ぎるのは対人不安の大きな原因ともなってしまいます。
また、常に人の視線や評価を意識しすぎると、周りに合わせすぎることにもつながり、真の自分の感情が分からなくなってしまうかもしれません。

本来自己信頼感とは社会に出てから、様々なことにチャレンジをして成功体験を積み重ねることからも獲得出来るものなのですが、小さい子供の頃、親や家庭の問題で基本的な自己信頼感を獲得出来なかった場合、社会に出ても他者評価の問題から失敗を恐れ、チャレンジを避けて日々過ごすので成功を体感出来ず、自分で自分を信頼する力の更なる獲得に失敗してしまうのです。

また、あまりにも自己否定感が強すぎ、傷つくことの恐れが強すぎると他者との交わりを避けてしまい、人と付き合うことから通して養われる社会性、常識、マナ−、人の立場や気持ちを理解する共感能力が養えないかもしれません。
これらは社会生活するうえで大切なものですので、これらの能力を獲得出来ないと社会生活に顕著な障害をきたすでしょう。

家族内における役割の継続

アダルトチルドレンは機能不全家族のなかである役割を背負わされていることが多いです。
親の期待に応える役割を果したり、兄弟姉妹の面倒を見る役割、親のグチ聞き役など様々です。

問題は機能不全家族外でも継続してこの役割を果たしていることが多いことです。
常に親の期待に応えることを自己の役割とすると、会社に入っても上司の期待に応えることに固執して体を壊してまでも頑張ったり、面倒を見る役割だと友達関係ではいつも他者の面倒ばかりみて、相手の必要を満たすことに一生懸命で、自分の必要は誰も満たしてくれないと悲しい思いをしたり、親のグチ聞き役の場合は誰のグチでも聞いてしまいストレスを抱えたりと、家族内で課せられた役割を社会で果たし続けることは自己の喪失につながるのです。

他にもいろいろな役割があります。 家の中のことを親に代わっていろいろと行い楽しい子供時代を喪失する頑張り屋、家の中の問題を解決しようと一生懸命な小さな供助っ人、慢性的に理解されず引きこもるロンリ−、親の虚栄心を満たすべくヒ−ロ−、家の中に笑いをもたらそうとその場に合わせて自己を喪失してしまうマスコット、パパとママのお気に入りでペットのように可愛がられるプリンス、機能不全家族が我慢出来ず暴れ回るいけにえ等様々です。

親の呪縛

親からの言葉の呪いに縛られることを指します。一流大学を出ていない人間は価値がない、○○地方の人間とは付き合ってはダメ、男は信用出来ない等様々です。
当の親からしてみれば何かがあってそれを子供に伝えるのでしょうが、大概は親の偏見で根拠のないものばかりです。

しかし、子供の頃から幾度となく親の偏見に基づく信念のようなものを聞かされ続けた子供は意識的、無意識的にせよその言葉を受け取ってしまい、まるで呪いのように縛られ、豊かな人生を送るうえでは障壁となります。


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